少年よ、大きく育て

散歩に行った。
ちょこっと遠回りして蛙の鳴き声を聞きながら。

レンゲ畑でしゃがみこんでいると、農道を自転車に乗った子どもたちの姿。
いいね、いいね。
レンゲ畑の向こうに子どもたちの姿は、のどかで豊かでいい気分。
その子どもたちが私が居る方に曲がってきてよくみると釣り竿を持っている。

何を釣りに行くの～？

声をかけた。
すると、

おばちゃん！　聞いて聞いて！

（う、うん…　聞くよ、聞くよ）

今日なあ、宇宙人が責めてきて日本が消えるよ！

はい？　へ？　


四人の男子が口々に言っていたこと要約すると、宇宙人が日本をピンポイントで責めてくる。
アメリカはデカすぎて宇宙人にも手に負えないけどその代わり大災害が起きる。
日本は島国だから責めやすい。
地球は亡くならんけど日本はなくなる。


ほな、自分ら釣りに行ってんと宇宙人と戦わな！
（笑いをこらえるの必死・笑）


釣り竿では宇宙人相手に戦うのは無理なんだと。
そこは冷静なんだな。
Googleで検索したら出てくるそうな。
でも情報源は中二のお姉ちゃんだって。


面白すぎてしばらく付き合ってしまった。


それにしても宇宙人伝説というのは、どれだけITが進んでも時代が変わってもどこかで常にくすぶっていて、何かの拍子に子どもたちの間に広がるんだなあ。
喉元を手で叩きながら、
ワレワレ　ハ　ウチュウジンダ
これも変わってなかったよ。



今日の散歩は実に楽しかった♪



あ、そうそう。
その少年たちは、
とりあえず僕らは釣りに行ってくる！
と元気に自転車を走らせていった。


少年よ、大きく育て。